2015年4月5日日曜日

Future Departure (2015-04-04)

趣味は、音楽鑑賞です。音楽が大好きなんです。自分で楽器はやらないですね。専ら聴く方です。ジャズとか、ヒップホップとか。CDは一年に100枚くらい買います。昨日も音楽鑑賞をしていました。埼玉の川口というところで。℃-uteというグループのコンサートを観ていました。ハロプロのグループです。そうそう、モーニング娘。の。いや、別にアイドルファンとかそういうことじゃなくて。音楽が好きなんですよ。℃-uteで一番好きなのは岡井千聖です。いや、だからどの子を応援してるとか、そういうんじゃなくて、音楽が好きなんですよ。音楽が。でも一応アイドル?と言われる人たちのコンサートに行くからには推しを決めて応援した方が楽しいんですよ。メンバー毎に色が決まってて、お客さんはみんな自分が応援する子の色のTシャツやサイリウムを持って応援するんですよ。ルールって訳でもないですけど、そういうもんなんです。

岡井さんのバースデー記念Tシャツを着て、岡井さんのタオルを首に掛けて参加しました。別に岡井さんが可愛いとかショートカットが似合ってるとか天真爛漫な言動が愛らしいと思ってるとか、そういうのじゃなくて、歌声が好きなんです。力強くて。Tシャツとタオルは、あくまで風習に従ったまでですよ。郷に入れば郷に従えって言うじゃないですか。あくまで音楽を聴きに行ったんですよ。昼公演の席はC列なので3列目かと思っていたら、1列目はカメラが通るために潰してあって、実質2列目というとんでもない良席でした。チケットですか? 普通にファンクラブで申し込んだらこの席が当たりました。いや、別に熱心なファンじゃないんですけど、ファンクラブで申し込まないとチケットは取りづらいんですよ。だから仕方なく入ってます。左が女性二人組、右が単独の女性で。そうそう、女性もたくさん来るんですよ! でもか弱そうな女の人がいい席に座っていると席の交換を迫ってくる悪い男が一部にいて、気の毒です。男に強く言われたら怖いから、嫌なのに受け入れて泣き寝入りしちゃうこともあるらしくて。で、私の両脇の女性たちにも開演前に来ましたよ。変な男が。げんなりしました。両方とも断っていて、安心しましたけどね。私のところにも来るかなと思いましたが、来ませんでした。

そうやって席を交換しに来たがる奴が湧いてくるくらい、とにかくいい席だったんです。本当にステージに近くて。特に目の前に来たときなんか凄かったですよ。盛り上がっている場合ではありませんでした。間近だからこそ見える℃-uteメンバーたちの細部を精一杯目に焼き付けるのが先決でした。見とれてしまいました。岡井ちゃん可愛い。鈴木愛理さん可愛い。全員とてつもなく可愛い。圧倒されました。岡井さんは公演中によく真顔になるんですけど、鈴木さんが凄いのはどんなときでも素敵な笑顔を振りまいているんです。誰がいつ見ても100%アイドルなんです。岡井さんを推していてもしょっちゅう鈴木さんに目を奪われてしまいます。岡井ちゃんはエンジのだぼっとしたジャージが一番似合っていました。

音楽の話がないじゃないかって? もちろん、私は音楽を楽しみに行きましたよ。でも、仕方ないじゃないですか。あんなに近距離で、世界で一番の美女たちに歌って踊られた日には、曲がどうのとか言っている場合じゃないですよ。え? それともあなたは同じ状況になったときに見とれない自信があるんですか? ないでしょ? だから私は被害者ですよ、ある意味。

℃-uteって5人中4人が埼玉出身なんですよ。昼公演は萩原舞さんのご両親が観に来られていたらしいです。「ママとパパが観に来てくれている。アイスを差し入れしてくれた。この後みんなでアイスを食べる。みんなもアイス食べてね」ってMCで言ってました。

昼公演が終わったらハハノシキュウTシャツに着替えて夜公演に臨むつもりでした。でもほとんど汗をかかなかったから、そのまま岡井さんのTシャツで次の公演も参加しました。ハハノシキュウ? 私が好きなラッパーです。そう、ヒップホップ。嫌だなあ、だから私はアイドルオタクじゃないですって。一番よく聴く音楽はジャズです。去年はキース・ジャレットのソロ・コンサートを観に行きましたし、上原ひろみのコンサートには二回行きました。15年間ヒップホップを聴いていますし、MCバトルだって観に行ったこともあるんですよ。そうそう、ラップでディスりあう大会。

クレッシェンドというメーカーの耳栓をつけました。耳栓と言っても音を完全に遮断するタイプじゃなくて、過剰な音を抑えて耳を保護するタイプです。そういう耳栓があるんですよ。大音量の音楽が鳴り響く場所での使用を想定した耳栓です。2000円しました。音楽愛好家であるからには耳を大事にしたいですからね。今日初めて使ってみましたけど、音楽はちゃんと聞こえました。コンサートの後も鼓膜がダメージを受けた感覚もなくて、いい感じでした。ただ、自分の声を出すときの感覚がいまひとつつかめなかったです。夜公演のときには違和感はそれほど覚えなかったので、慣れの問題かもしれません。

夜公演は2階の12列でした。左にいた萩原オタが常人の域を超えた声量でオイオイ叫び続けるタイプのオタクでした。他のオタが無言のタイミングでも一人だけ独自のオイオイを連発していて音楽を上回るimpactを鼓膜に与えてきました。声のでかさがおかしい。耳栓越しにもキンキン来ました。もし耳栓をしていなかったら聴力を削られていたでしょう。『桃色スパークリング』のイントロで音に合わせてやっていたオイオイが一番きつかったです。すぐ後ろにいた萩原オタはみんなが叫ぶオイ!とオイ!の間にウーという低音を挟み込んでくるタイプのオタクでした。右にいた中島オタはおとなしく無害でした。青いキンブレ(もしくはその類似品)を両手に持って掲げていましたが、最後まで弾けきれない感じがいかにもオタクでした。前の席は空いていましたが途中から麻原彰晃のような風体の男性がやってきました。よく見ると麻原彰晃というのは言い過ぎで、ヒゲを生やした優しそうなおじさんでした。

夜公演の方が数倍、私は熱くなりました。昼公演にはかかなかった汗をたくさんかきました。自分とステージの間に盛り上がっている群衆がいたことで自分もその一部なんだという気持ちになれたのが大きい気がします。特に『超WONDERFUL! 6』に入っているいくつかの曲は楽しくてしょうがなかったです。この℃-ute通算6枚目のアルバムは、コンサートで熱くなる曲の宝庫です。最近、テレビの企画で℃-uteの曲の制作を外注するというのがあって、アップフロントの橋本氏が「ライブの神曲が欲しい」とかいう注文をしていたんですが、心底情けないなと思いました。コンサートで会場が一体となる曲は、既にたくさんあります。それよりも各グループのアルバムを早く作ってください。単発の曲の話ばかりしていないで早くアルバムを作ってください。つんく氏の療養以降、ハロプロはシングルばかりがどんどん発売され、アルバムのリリースが長らく滞っています。シングルよりもアルバムが大事なんです。音楽の歴史に爪痕として残っていくのは単発のシングルではなく、しっかり作り込まれたアルバムなんです。お願いします。

客席は満員で当日券の販売はありませんでした。中島早貴さんが「夜公演はお母さんが観に来る予定だったが、私が間違えて昼公演のチケットを取ってしまい観に来ることが出来なかった。夜公演のチケットと換えられないかマネージャーに頼んだが、チケットは完売しているので無理と言われた。お母さんには横浜アリーナに来てもらう」とMCで言っていました。

岡井千聖は夜公演では序盤に歌詞を飛ばす場面がありましたが、その後のコーナーで完全に持って行きました。このコンサート・ツアーは℃-ute結成10周年にあたる2015年の6月11日に千秋楽を迎えるんですが、9周年から10周年へのつなぎ目ということで「9→10(キュート)周年」という言い方をしているんです。それで「9.10」にかけた勝負を公演ごとにしています。夜公演では9.10秒の睨めっこでした。研修生の山岸理子を一番笑わせられた人が勝ちだったんですけど、岡井千聖が優勝しました。とんでもない変顔だったらしくて。らしくてってのは、勝負をする人が会場に背を向けてやる形だったので、客席からは見えなかったんですよ。そこで萩原舞が気を利かせて、客席に向けてもう一度同じ顔をやるように岡井さんに言いました。岡井さんも乗り気になってやってくれたんです。モニターに大写しになったその顔が最高すぎて、会場は爆笑の渦に包まれました。その顔は、何となくですが桂三枝っぽかったです。今後DVDマガジンにでも収録されない限り、そのとき会場にいた約2000人だけが見ることの出来た変顔です。本当に貴重でした。岡井オタは必見の公演でした。

これは前から気になっていたんですが、『Danceでバコーン!』の「手柄取り上げないで~」の後の「千聖ー!」コールがいつの間にかなくなっているんです。2-3年前にはあったはずなんですよ。岡井さんへのコールが削られる形になって、岡井オタとしては悲しいです。あ、いや違います、違います。岡井オタっていうとアイドルオタクみたいじゃないですか。岡井オタじゃなくて、えーと、岡井さんの歌声のファンです。

℃-uteの単独コンサートに来るのは昨年の11月26日以来と、実に4ヶ月以上の間がありました。2月に萩原舞さんの誕生日イベントには行きましたが、℃-ute全員が出演するコンサートを観たのは1月11日のハロコンが最後でした。この空白期間について面接官に説明を求められたら、単純に現場がなかったからとしか答えようがないですね。いや、現場が一切なかった訳じゃないんですが、私が主戦場にしているホール会場のツアーがなかったんです。私はライブハウスで騒ぐというよりは、ある程度落ち着いた環境で音楽を楽しみたいんです。久しぶりだったので、1年と2ヶ月間無職をやってから再び仕事をやり始めたときと同様、コンサートの空間に適応する時間が必要でした。マンチェスター・ユナイテッドからドルトムントに復帰した当初の香川真司と同様、試合勘を取り戻す必要がありました。でも昨日の2公演で、楽しみ方を完全に思い出しました。音楽鑑賞が本当に大好きです。