2015年8月29日土曜日

DISCOVERY (2015-08-15)

8月15日に広島でハロコンが開催されるという事実を知ったのは4月4日だった。終戦記念日、広島、ハロコン。相当ドープな組み合わせだ。しかも今年は原爆ドーム(の元の建物)が出来て100周年らしい。広島を訪れるのにこれ以上のタイミングはないだろう。そう思ってチケットの先行申し込みに応募し無事に当選した。元々広島のことは好きだった。過去に二度来ていた。だから最初は広島旅行を兼ねてハロコンを観に行くかという軽い気持ちだった。しかしながらアップフロントが8月14日に広島でカントリー・ガールズのコンサート、8月16日に隣の山口県でJuice=Juiceのコンサートをぶち込んできたせいで、8月14日、15日、16日と三日連続でハロプロのコンサートに足を運ぶ羽目になった。気が付いたら三日分のチケットが手元にあったのである。旅行のついでのハロプロというつもりだったのが、ハロプロのための遠征のようになってしまったのである。

本当は大久野島に行くつもりだったんだよ、昨日。戦時下に毒ガスを製造していた島。『広島おさんぽマップ』によると当時は地図から消されていたらしい。今ではうさぎがたくさんいてうさぎ島と呼ばれている。非常に興味があった。ところが一昨日ジョルダン乗り換え案内で検索した結果、夕方までに広島市に戻ってくるのを考えると無理があることが分かった。不可能ではないがほぼ移動だけになってしまいそうだったので、断念した。次に広島に来たときは必ず大久野島に上陸したい。

ホテルの朝風呂が最高だった。風呂は夜に入るよりも朝に入る方が好きだ。これ以上ないくらいリラックス出来る。普段は夜に入るけど、旅先では夜は歯磨きだけを済ませて風呂は朝に入ることが多い。ホテルの大浴場で時間を気にせずゆっくりと朝風呂に浸かるのが旅行中の楽しみの一つだ。ホテルから歩いて平和記念公園。広島平和記念資料館。さすがに終戦記念日とあって資料館は混みすぎていて、落ち着いて見ることが出来なかった。小倉豊文『絶後の記録』823円を買った。原爆ドーム前の日陰に腰掛けて、水を飲みながら、しばらくぼーっとした。「茶の環」で抹茶満月1,620円を買った。抹茶満月というのは3年くらい前に人から貰って初めて食べて以来、非常に気に入っている抹茶バターケーキだ。東京だと日本橋の三越で売っている。昨日もこの店に来て「15周年・抹茶満月セット」という詰め合わせを友人夫妻に送っていた。2-3週間前に故郷の桃を14個送ってくれたお礼だ。2年前に広島に来たとき「南大門」という焼肉屋のランチが大当たりだったので再訪したが、開店時間の11時半に店に入ったところ既に満席だった上に何人も待っていたので諦めた。付近をさまよったところ気になる店がいくつかあった。「オンドルバン」という韓国料理店に入った。チョンゴル定食1,000円。辛味噌スープの中に豚肉、キムチ、キャベツ、卵、春雨など。

広島文化学園HBGホールまで歩いた。会場に着くといつもの安心する光景があった。様々な色のTシャツを着たオタクたちがたむろしている。グッズ列に並び、日替わり写真の田村さん、岡井さん、宮崎さん各500円を購入した。14時32分。A5写真専用のアルバムに納めた。会場付近でうんこ座りをしてカップラーメンをすすっているオタクがいた。そんなのばっか食うから体臭がきつくなるんだよと思いながら通り過ぎた。外にはアンオフィの露店があって、広島でも売っているのかと感心した。田村さんの写真を買った。ハロコンは15時半開場、16時半開演。会場に併設されているカフェ&レストラン「RIVERS GARDEN」のドリンクバー510円で14時44分から1時間くらい時間を潰した。入場口が見える席だったが、15時半ぴったりに入場が始まっていた。席は決まっているし入場はサクサク進んでいるので、早く入っても意味はない。

私の席は16列目の通路側だった。右には工藤遥ファンの女の子と母親らしき女性。前にいた紳士が開演前からなぜか汗だくで嫌な予感がしていたのだが、開演するや否やサトウのご飯がレンジで温まるくらいの早さで臭いを発するようになった。何かアボカドのようなスメルだった。16列目は前方の通路を挟んで4列目だった。恒例となったメンバーによる通路へのいわゆる降臨によって、相川、福田、中島を近くで見ることが出来た。相川さんの動きがふにゃふにゃしていて面白かった。

司会のまこと氏が登場したとき、そうか、まこと氏もこの仕事のためにわざわざ地方に遠征しているのか、と失礼ながら思った。

今ツアーが最後のハロコンとなるアンジュルム福田が、岡井、矢島の二人とトークするセグメントがあった。
福田「ハロコンの風物詩といえばリハーサル。先輩の前で新曲を披露するのが緊張する。私は℃-uteさんをキッズの頃から応援してきたアイドルオタク。先輩同士が私を見てこちょこちょ喋っていると『何こいつ、顔赤くてキモい』とか言われているんじゃないかと気になってさらに赤くなる。地獄」
岡井「ZYXの頃は松浦亜弥さんがいたんだよ(福田、悶絶)。それに比べれば℃-uteなんてまだ緊張しない」
矢島「これからも後輩のリハーサルを見ていきたい」
福田「見守ってやってください(観客、温かい拍手)」

℃-uteと一緒に踊ろうという唐突なセグメントは滑っていた。最初は何となく乗っていている人もいたが途中からほとんど誰もやっていなかった。

コンサートの感想を一言で表すと、くそ楽しかった。今まで自分にとってハロコンはどちらかというと一歩引いて観察するタイプのコンサートだったが今日の公演に関しては℃-uteの単独コンサート並に熱くなった。後半の盛り上がる曲の畳み掛けが最高だった。『大器晩成』で飛んだときに踏み外して前の列に一瞬はみ出してしまった。ハロプロの構成員たちが総勢56人(たしかまこと氏がそう言っていた)でこれでもかというくらい代わる代わる攻めてくる。先週中野で観たCHALLENGER公演も楽しかったが、広島のDISCOVERY公演に関しては単に楽しいを通り越して完全燃焼した感さえある。終戦記念日に広島でハロコンを楽しむという旅の目的を、最高の形で達成できた。これ以上の平和式典はない。

夜は「ナーナック」というインド料理店に入った。パンジャビセット2,138円。タンドリー料理とナンとカレー(たしか選択肢が三つあって、チキンマサラを選んだ)とラッシー。激辛を頼んだら、痛みを伴う辛さだった。辛いのは好きだが、辛ければ辛いほどいいという訳ではない。辛すぎると他の味が分からなくなる。何とか完食。
「思ったより辛かったです」
「そうでしたか?」
「でもおいしかったです」
「よかったです。コックさんが『水無しで激辛を食べてる』ってびっくりしてました」
若い女性の店員だった。旅の記念にレシートを貰った。コンビニで水と200円くらいのチョコレート味アイスを買って、ホテルに戻った。