2017年5月4日木曜日

NEXT ONE SPECIAL (2017-05-03)

今日じゃなくてもいいな…というのが、家を出る前の正直な気持ちだった。月、火と仕事で、水曜から五連休。ゴールデン・ウィーク。(賢明な読者は気が付いてほしい。五連休を「ごーれん・きゅう」のように読むことで韻を踏んでいることに。)その初日というだけで、普通に考えたら気分が華やぎますやん。そこにJuice=Juiceのコンサートをぶち込まれたら最高の一日になるのは必至ですやん。せやけど、そういう気持ちになれなかってん。楽しむ準備を自分が出来ていなかったというか。ここ何日か妙に疲れていて、熟睡もできていない。4時くらいに目が覚める。二度寝しても疲労感が残っている。リラックスが出来ていない。起きた時点で自分の心身の充電が100%じゃなくて、70%くらいな感覚なんだ。だるい。そうは言っても手元に今日の2公演のチケットが1枚ずつある以上、コンサートを観に行かないという選択肢はない。そんな軽い理由で欠席するわけにはいかない。大学の授業じゃないんだから。学生気分じゃダメなんだよ。プロとしての自覚を持て。

池袋の「成都草堂」だった場所に別の中華料理店が出来ていた。メニューは大きくは変わっていないようだ。麻婆豆腐定食。いい味。アイスコーヒーまで付いて700円。夜は麻婆豆腐が単品で980円。お値打ち度がダンチなランチを知ってしまうと夜に来るのは馬鹿馬鹿しい。中野サンプラザに着いたのが13時。すぐにグッズ列に加わった。早かった。日替わりの宮崎さん、宮本さん、金澤さんを購入すると13時22分だった。窓口を4つくらい設けてくれたのがありがたかった。今日は一回目が14時開場、15時開演。二回目が17時半開場、18時半開演。会場前の階段と時計台の下で日差しを浴びながらしばらくぼんやりして、14時半くらいに中に入った。アップフロントが私に割り当てたのは15時の回が1F18列で、18時半の回が29列。1Fのいちばん後ろが32列なので、まあそういうことだよ。だから席にはまったく期待していなかったけど、実際に来てみると18列はそこまで悪い席ではなかった。双眼鏡を使えばJuice=Juiceの皆さんの表情や細かい動作が分かった。一つ前の記事で双眼鏡越しに見える光景を動くアンオフィ写真と形容したけれども、中野サンプラザの18列からではそこまでの画は得られなかった。三郷市文化会館の最後列くらいの距離があったんじゃないだろうか。でも、利点もあった。自ずと前回よりも引いた画になる分、宮崎由加さん以外のメンバーが目に入りやすかった。4日前の三郷では宮崎由加さんを観て、今日はJuice=Juiceを観たという感じだ。そこで気付いた新たな見所の一つが、宮本佳林さんの右足キック。コンサートを通して4-5回あったと思うけど、脚の上がり方が本当にきれいで、ふとももの躍動感も素晴らしい。一時停止して間近で眺めたい。あのキックを食らいたい。宮本さんは以前から『五月雨美女がさ乱れる』でどすこい的な動きをするときに腰の落とし方がひときわ低くて私の目を引いていたが、身体が柔らかくて、重心が安定しているからこそなせるわざなんだろうね。

最初のトーク・セグメントで宮本佳林さんが首にタオルを巻いていて、このタオルは会場で買えるんですよと言う。えー?とわざとらしく驚く高木紗友希さん。このタオルを持ってる人?と宮本さんが呼びかけると、一部の観客がタオルを上に掲げる。「ちら、ほらですね…」と金澤朋子さん。「前回のツアーの佳林ちゃんのを持ってるからいいやって考えではダメですよ」と我々に購入を促す宮本さん。「タオルはいちど洗濯して糊が取れないと汗をあまり吸わないんですけど、買ったばかりで糊が付いた状態で使って『あぁ汗を吸わないな』ってなるのも醍醐味なんです」というような、謎の売り込み。グッズの話が続く。金澤さん曰く、最近は日替わり写真の書き込みに工夫をしている。その土地に関係のある絵を描いたり。今日は亀を描いた。買ってくれた人?と金澤さんが聞くと、赤いペンライトが上がる。宮崎さん曰く、たしか今日は青いドレスを描いたはず。前の方の観客がその写真をステージに向けて、青いドレスが描いてあることを伝える。何で青いドレスを描いたの?と聞くメンバーに「青いドレスが好きなんだよね」と宮崎さん。他のメンバーも書き込みは工夫しているという流れで「うえむーも工夫してるもんね?」と植村あかりさんに矛先が向かう(※植村さんの日替わり写真への書き込みはいつも名前と日付と会場名だけでシンプルである)。「工夫してますよ」という植村さん。エーイングと笑いが入り交じった観客の反応。「何で笑うの?」と植村さん。「(今日の日替わりに)何描いたの?」と聞くメンバーに「文字」。ドッと起きる笑いに「(文字の)色とかさ」とあくまで工夫をこらしているというスタンスを崩さない植村さん。アンコール後のしゃべりでも宮崎さんがグッズのTシャツを推していて(「胸ポケットにメンバー・カラーでシュン!ってなってて…」と好きなところを妙な擬音で表して変な空気になり他のメンバーも笑っていた)、よほど売れていないんだろうな、と私は思った(日替わり写真は、18時頃に私が会場に入った時点で全員分売り切れていた)。ただ昨今のHello! Projectのグッズは写真とDVD MAGAZINEを除けば購買意欲が沸かないのは当然。何が出てくるか分からないL判の写真1枚に500円を出すような人たちにすら買ってもらえていないTシャツやタオル。よっぽど魅力がないからだ。商品を企画している奴らは、我々に売りたいなら我々が欲しくなる商品を作るべきだ。三郷のときだったかな、グッズ列に並んでいたら近くのファンが「今回のTシャツはクール・ハローですらない。ただの無地T」と言っていた。たしかにそうだ。今のHello! ProjectのTシャツやタオルは単にオタク的な痛さを排するにとどまらず、ただの無と化している。ふだん着たい・使いたいとも思えない。誰にも訴求しないゴミ商品。

初回を観させてもらったときは流れを追いかけるだけで精一杯だったけど、二回目は概要を把握した状態で観ているから、余裕を持って観ることが出来た。『アレコレしたい』の2番での降臨からのダンス・セグメント、そこから立て続けに『ロマンスの途中』、『愛のダイビング』、『生まれたてのBaby Love』に行く流れが、私の中ではこのコンサートのハイライトだ。声を出して身体を動かすと熱くなって、体調が回復する感覚があった。心身の調子的に今日は楽しめるかが心配だったが、ちょっとくらいの不調なら回復させてしまうくらいのエナジーをJuice=Juiceから受け取った。

18時半の回もその調子で突っ走りたかったが、そうはならなかった。29列という位置だったのもあるし、さっき調子がよくなったのは一時的でやっぱりしんどくなってきた。とどめを刺してくれたのが、何列か前にいた、イキッたツーブロックのヘラヘラした勘違いチンポ野郎。イキリツーブロックチンポ。チンポイキリツーブロック。ツーブロックチンポイキリ。イキリチンポツーブロック。チンポツーブロックイキリ。ツーブロックイキリチンポ。ピンクに光らせた三本のペンライトを左上右と広げて同時に持って、宮崎由加さんが歌う度に高々と掲げ、飛び跳ねて、後ろの視界を塞いできた。扇形に改造されたサイリウムの使用は禁じられている。もしそれを指摘されたら改造したのではなく個別のサイリウムを一緒に持っているだけだと得意げに屁理屈で対抗するのだろうが、やっていることは同じ。それが理解できないなら知能と人格に障害がある。ここに来るべきではない。隣の席にいた、サッカー選手にでもなったつもりの髪型をしたお友達と一緒に仲良く北朝鮮に行って余生を強制労働に捧げろ。もしくはチンポを捻挫して激しい痛みが一生取れなくなれ。もしくはその辺の路地裏に引きずり込まれてお前が持ってきたペンライトを三本まとめてケツの穴に突っ込まれた上にその動画をポルノ・サイトに掲載されて色んな言語で絶賛コメントを投稿されろ。それらのコメントを刺青にして全身に刻まれろ。温泉に行けなくなれ。

私はコンサートを普通に楽しむのを諦めた。ほぼ100%の時間、私は双眼鏡でJuice=Juiceを観ていた。誰を観たというよりは、なるべくツーブロックアナル野郎の姿が視界に入らない位置を観るようにした。Juice=Juiceの皆さんが手を挙げてオイ!オイ!と叫ぶように我々を煽っているときでも、従わなかった。ペンライトは電源すら付けなかった。もちろんずっと黙っていたわけではなく、ある程度は声を出したけど、基本的には醒めていたし、会場の盛り上がりにはそんなに貢献は出来なかった。退場時、会場に飾ってある宮崎さんのタオルに書いてある直筆メッセージを見たら「ホールコンサートには色んな楽しみ方があります。じっと見るもよし、音に合わせてサイリウムを振るもよし…」的なことが書いてあった。宮崎さんの優しい言葉に救われた。よくない体調、ほぼ最後列の席、前方には視界を塞ぐイキリチンポ。その条件下では、いつものように熱狂の渦に加われないのも仕方がなかったし、双眼鏡で見続けたのは最適解だったと思っている。今日は熱いコンサートだった。宮本さんも、イヤモニという耳栓のようなものを付けていても皆さんの佳林!という声が聞こえてきて、それに応えるために必死で頑張った的なことを言っていた。彼女がこの2公演を通してのMVP。今日は映像収録があった。私が楽しみきれなかった分は、後からBlu-rayでじっくり補完させてもらうことにする。