2018年4月6日金曜日

Juice=Juice 宮崎由加バースデーイベント2018 (2018-04-02)

大事なこと、やらないといけないことがいくつもあったとして、英語ではそれらをprioritiesと言う。Manoush Zomorodiの“Bored and Brilliant”によるとpriorityという単語は1400年代に生まれた。いちばん初めを意味する言葉であった。人々が多くのことを同時にしなければならなくなった産業革命の時期に複数形でも使われるようになった。Greg McKeownの“essentialism”によると複数形で使われ始めたのは1900年代に入ってからだという。いずれにしても、英語においてpriorityが一つではなくなったのは最近の話だ。私にとって2018年の4月2日(月)には複数のprioritiesがあった。まず、新年度の初日である。期末を締めないといけない。ある事情によって業務に混乱が予想されたので状況を確認して対応しなければならない。午後に開催される定例の会議にも出ないといけない。その上、宮崎由加さんが24歳になる日を祝うイベントを観覧するためディファ有明に行かなくてはならない。19時の開演に間に合わせるためには会社を早く出る必要がある。単数形で考えると、私のpriorityは宮崎由加さんのバースデー・イベントを観覧すること。それに尽きる。それに比べれば労働にまつわるprioritiesはゴミ同然である。事務所でメールを見ながらそういったことを考えていると、吹っ切れる瞬間があった。イベントに間に合うギリギリまでここに残るのが馬鹿馬鹿しい。急用ができたから、と午後半休を急に取得した。会議は単にバックレるのではなく私がいなくても問題ないように主要な参加者に必要な情報を与えておいた。万一緊急の連絡がある場合は会社のiPhoneに電話をかけてくれと部署のメーリング・リストに書き残しておいた。急用があるというのはあながち嘘ではなかった。土曜日に耳鼻科で処方箋を出してもらったが時間がなくて受け取れなかった花粉症のクスリをゲトりに薬局に行く必要があったからだ。

力業の退勤だったが、実際そこまでの影響はなかった。私を含めた全員が毎日8時間も意味のあることをやっているわけではない。会議にしても、部署が多すぎて、マネージャーが多すぎて、責任が分散しすぎているから何かを進める度に寄り合いを開催する必要が生まれている。担当者に自分で考えて実行する能力が欠けているから、何人も集めてああでもないこうでもないと話し合っている。そんなんばっかだ。私の周りを見るかぎり、気付いている人はほとんどいない。たくさんの会議に出て自分は仕事をしていると思い込んでいる。無駄なことや大事ではないことで溢れている。好きでもないし上手くもできないことを一生懸命やっている奴ら。その中に埋もれると、自分にとって本当に大切なのが何なのかを見失ってしまう。上述の“essentialism”にも書いてあるように、“If you don't prioritise your life, someone else will”(人生で何が大切かは自分で決めなければ、他人に決められる)なのである。退勤した後にメールが一通来て、返事を書いた。電話をかけてくれというのは社交辞令のつもりだったので一人が本当にかけてきやがったのにはびっくりしたが、折り返して事なきを得た。

新大久保の風月堂でアイス・コーヒー。『武道館』(朝井リョウ)を読む。Juice=Juiceが出演したソープ・オペラ版を思い出さずにはいられなかった。宮崎由加さんは鶴井るりか役だった。朝井リョウさんだけではないが、流行っている作家さんの本は片手間でも読める軽さでスイスイ進むけど衝撃を受けるような要素はなく、良くも悪くもスナック菓子のような文章という印象を受ける。Twitterに入り浸るよりは脳にいいだろうけど、こういうのばかり読んでいても歯応えのある本に太刀打ちできるようにはならないと思う。ナングロでホッピー(黒)を飲んでダル・バトとマトン・シェクワを食う。マトン・シェクワが柔らかくて絶品だった。以前に頼んだときはもっとchewyだったんで、違う肉なんじゃないかと疑ったくらいだ。国際展示場駅からの道はもう覚えた。2月22日にはつばきファクトリーのコンサート、昨年12月1日には宮本佳林さんのバースデー・イベントでここに来ている。健全な人生とはDIFFERENTな道を選んだ奴らが集まりがちなDIFFER有明。18時半頃に入る。写真をどれか買うつもりだったが、グッズはマイクロ・ファイバー・タオルを除きすべて売り切れていた。ドリンク・チケットを引き換えるカウンターの手前に、いくつかボードが置いてあって、#おでかけゆかにゃを付けてツイートしてねと宮崎さんの自筆で書いてあった。みんな当たり前のようにフィギュア・スタンド・キーホルダーを持ち歩いているの何なの。もしかして持ってくるといいことがあると宮崎さんがブログで予告していたのかな?(私は毎日欠かさずは読んでいない。)宮崎さんの楽屋にも入っているというモノホンの弁当が展示してあった。そぼろのかかったご飯に、シュウマイ、かまぼこ、煮物、焼き魚。正直あんまりおいしそうじゃなかったな。

相手と目が合うと砂になる。だから必死に目を逸らす。子供の頃に観た何かの映画でそういう場面があったのを私は思い出した。左前方の扉から登場した宮崎由加さんは、通路を練り歩きながら次々にファンを当てて色んな問いを投げかけていた。私の席は23列の中央付近。22列の前にある通路を彼女が横切るときは死が近づいて来ているという緊張があった。幸いにも当てられなかった。後方右側のある女性に、私の好きなところはどこですかと宮崎さんが聞く。えー全部だけど近くで見ると顔が小さい。気になったんですけどペンライトがアンジュルムさんなんですよね。笑いが起きる。でも私もアンジュルムさんが好きなので、仲間です。

司会、鈴木啓太さん。24歳になった心境。宮崎さんによると、特に変化はないという。22歳から23歳になったときの方が自分の中で大きかった。22歳はまだ20歳に近いが、23歳だと25歳に近いので。20歳、20歳じゃなくて、25歳を気にするんだ、と驚く鈴木さん。(25歳というのは彼女たちにとって重い数字なんだろうな。)Juice=Juiceメンバーだと最初にお祝いのメッセージをくれたのは段原瑠々ちゃん。次が意外にも「植村あかりから来たんですよ」。三番目が高木紗友希ちゃん。紗友希ちゃんは歌を贈ってくれた。途中でハックションとなったがその後も歌い続けていたのでさすが歌姫と思った。

24歳でやってみたいことは? あんまり言ってこなかったけどYouTubeが大好きで、いつも観ている。特にみきぽん(かわにしみき)さんのメイク動画が好きで、参考にしている。動画好きが高じて自分で作った。フル・メイク。それがスクリーンに映し出される。動画の初めに出てきた状態がすっぴんだったそうだが一般人が整形をして化粧をばっちり決めてもたどり着けない域だった。お化粧をしている状態に比べてたぬきっぽさが強かった。色んな道具を駆使しながらお顔を仕上げていく。ほのぼのしたおしゃべり。動画の後、すっぴんを皆さんに見せるのは初めてかと鈴木さん。そうですね。もしかすると初期のころにあったかもしれないですけど、この歳になってからは。宮崎さん曰く、元の動画は30分くらいあった。編集を自分でやるつもりだったが思ったよりも難しくて、ハロ!ステのスタッフさんに手伝ってもらった。結局はここを切ってくださいとかここで音楽を流してくださいとか、指示を出す形になってしまった。ここでサプライズ。かわにしみきさんからのビデオ・メッセージ。動画の中で自分の名前を言ってくれた、と感激する宮崎さん。オーヴァーグラウンドのアイドルさんがYouTuberに憧れる時代。

ステージにケーキを運んできたのは段原瑠々さん。ハッピー・バースデー・ディア・ゆかにゃの合唱。最後のハッピー・バースデー・トゥー・ユーの前にせーのってタイミングを合わせる出来る子。宮崎さんも言っていたけど段原さんの歌がやたらとうまくて、それを単独で聴いていたかった。ありがとうと言う宮崎さんにいえいえーとお辞儀をしながら答えるさまが愛らしい。場が和む。段原さんはそこで引っ込まず、宮崎さんとの1分動画対決に参加。その名の通り、それぞれが作ってきた1分の動画を流して、どちらが優れているかを決める。判定は鈴木啓太さんの独断と偏見。先攻、段原さん。しつこく踊ってみたという題名。“Fiesta! Fiesta!”に合わせて彼女が躍る姿。複数場面の切り替え。途中で曲の同じ部分をつまんで繰り返していた。作るのに10時間くらいかかった。日をまたいで。お母さんに撮ってもらった。後攻、宮崎さん。Juice=Juiceが遊んだりじゃれ合っているさま。高木紗友希さん金澤朋子さん宮本佳林さんの三人が出されたお題に合わせて形を作る。一つ目は扇だったか、真ん中に金澤さんと手をつないだ状態で高木さんと宮本さんが左右に倒れる。次に消防車というお題が出されて、消防車?と三人が困惑した直後に動画が切れた。宮崎さん曰く佳林ちゃんがスカートなのにガバッと行くから見えちゃいけないものが見えそうだったので動画を切った(会場にいたファン全員がその見えちゃいけないものを見たいと思ったはずだがエーイングは起きなかった)。段原さんの動画があまりに力作だった。段原さんの勝ちと鈴木さんが判定すると宮崎さんはそうですよねという感じで、食い下がらなかった。

肉のお食事券を懸けてのゲーム。一つ目は、客席から年女を五人連れてくる。240秒以内。ファンが自分から申告するのは不可、生年月日が分かる身分証の掲示が必須、とルールを説明する鈴木さん。(そもそも男性9割の会場で年女が五人もいるのか?? さすがにファンクラブ会員限定イベントで参加者の生年月日は分かっているからそこは確認済みだろうけど。)瑠々ちゃんと一緒にお肉を食べに行きたいから「努力します」。ここで恒例となった、宮崎さんによる「努力」が始まる。私は今日ヒールを履いているから階段を下りるのに時間がかかる。だから私の好きなときに時間をストップしていいようにしませんか。じゃあ階段を下りてからカウントを始める? いや、ストップで。何でだよ、階段を下りるのに時間がかかるからって言ってたじゃん。笑ってしまう宮崎さん。その要求は鈴木さんが却下。次に、年女の人はずっと身分証を探していてくださいと呼びかける宮崎さん。はじめに言わないとずるしたって言うんですよこの人たち!と鈴木さんを指さしながら訴えかける。この要求はなし崩し的に採用され「あ、あの人さがしてる!」と身分証を探している人を宮崎さんが探すという光景が繰り広げられた。それで何と五人を見つけ出した。どうやら全員が宮崎さんと同い年だったらしい。同級生と接する機会はあまりないので、嬉しいです。

二つ目のゲーム。Juice=Juiceメンバーに聞いた24歳の宮崎由加に求めたいことトップ5を当てる。お手付きは2回まで。24歳なので24回にしませんか? それは多すぎるよ。本当にメンバーに聞いたのかどうか確認したくてLINEで聞いたんですよ。ダメだよ聞いちゃ。いやもちろん答えは聞いていないですよ。そしたら宮本佳林ちゃんが変なテンションでスタンプを送ってきて。これは会話にならないなと思って諦めました。宮本ビームとか書いてきて。最初の文字は何ですかとかちょっとだけめくって見ていいですかヒントをくださいとかいつものマリーシアをふんだんに発揮して我々を笑わせながら、あざかわを極める、子離れ(段原瑠々さんと梁川奈々美さんへの溺愛ぶりに金澤朋子さんから苦言。お姉さんなのでそろそろ控えてほしい。一方、梁川さんからは自分をもっと可愛がってほしいというコメント)、大人の振る舞い、セクシー(私にそれを求める人がいるのかな?)といった(あと一つは何だったかな―追記:4月7日のコンサートを観ている最中に思い出した。石川県に貢献するだった)答えをすべて当てることに成功。お食事券を獲得。

ミニ・コンサートの準備のために捌ける宮崎さん。鈴木さんと段原さんが間を埋める。ゆかにゃのチャレンジを見てどう思った? 大人げないな~って思いました。でもそこが宮崎さんのいいところだと思います。子供が見てたらどうするの? あのお姉さんあんなズルしてるってなるじゃん。だから俺は本人のためを思って言ってるんだよ。

『気が付けばあなた』(松浦亜弥):二年前のバースデー・イベントでの『桃色片思い』に続く松浦亜弥さんの曲。一呼吸を入れて落ち着くためということで、この後にトークを挟む。
有頂天LOVE』 (スマイレージ):知っている人も知らない人もいるとは思いますが…とスマイレージのオーディションを受けたときの課題曲だったことを説明。そんなに複雑な歌詞ではないのに当時はぜんぜん覚えられなかった。
魔女っ子メグちゃん』(アンジュルム)
『スクランブル』:最近Juice=Juiceのコンサートでパフォームされていなかったので、聴けて嬉しかった。ツボをついてきた。

正直、私のバースデー・イベントに来てくれる人は、歌を聴きに来ているというよりは、頑張れ…頑張れ!…というのが伝わってきますと宮崎さん。最後の曲は私が名前を知らなかったのだが、Twitterで検索したところによるとBitter & Sweetの『幸せになりたい。』だったらしい。そういえば同ユニットの長谷川萌美さんが宮崎さんとたしか同い年だったか。って今検索したら生年月日が同じなのか。

24歳も可愛さを更新し続ける年にしたいです。あとパフォーマンスのレベルアップも頑張ります。あ、マイクロファイバータオルめっちゃ可愛いんで。おススメです。唯一残っているグッズを最後に売り込んでくるしたたかさ。お見送り。おめでとう! アリガトー。来週福井行くね。オ、マッテマース。20時45分頃、外に出る。アンオフィは出店なし。宮崎由加さんはものごっつい美人さん過ぎてビビったし、イベント内容は盛りだくさんで楽しかったし、新年度初日の仕事を適当に放ったらかしてディファ有明に来てよかった。